脳や神経の働きによって体の状態が変化します。
私たちは肉体外の刺激(重力や気圧、温度、光、栄養、人間関係、場所、ストレスなど)に対して体の状態を一定に保っています。
例えば、
・外の気温が暑ければ汗をかいて体温調節します。
・重力に対して、姿勢を保とうと筋肉を働かせています。
・危険を感じたときは心臓を速く動かしたり呼吸を速めて、その場から逃れようとします。
・栄養が足りないと感じると空腹を感じます。
など、外から受ける様々な刺激に対して、脳または神経が無意識に身体を調節しています。
※画像元はアクティベータネットワークジャパン
その外的刺激によって、脳や神経の働きに誤作動が起きることがあります。
そうすると、
- 筋肉が硬くなったり、柔らかくなりすぎたりします。
- 内臓の働きが乱れてしまいます。
- 「痛み」などの感覚的な情報に過敏になります。
- 「不安感」や「恐怖感」など気持ちの面も不安定になります。
など障害が現れます。
その障害が起きてしまった状態が記憶されてしまうと、何度も症状が現れたり、常に不調な状態になってしまいます。
また、同じような外的刺激が加わると条件反射のように誤作動が起きるようになります。
この症状を引き起こす脳や神経の誤作動記憶が根本的な原因となります。
根本的な原因(誤作動記憶)を特定する検査法
根本的な原因を特定するためには適切な検査が必要にまります。
機能神経学的検査
機能神経学とは、大まかに脳の機能(働き)が左右対称に行われているか?ということを検査します。
左右対称に脳機能が行われていない場合、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、神経にコントロールされている筋肉が硬くなりすぎたり、逆に柔らかくなりすぎることになります。
西洋医学(病院)は病理学的検査(画像や数値に異常が認められるか、認められないかを診る検査)を行いますが、あくまでも当院は「機能」に着目して検査します。
例えば、
検査:関節の可動域(動く幅)を確認して、脳は過敏に反応(抵抗)するのか?
検査をする理由:もし脳や神経の働きに誤作動が起きている場合、筋肉が硬くなっていたり、関節の動く幅が減少してしまい、痛みや抵抗が出てきます。
自律神経失調症の方は、首や肩関節、腰、股関節などの動く幅が減少している方が多いです。
ジストニアやイップスの症状では筋肉に対して収縮する(緊張)、命令が出続けることで意図しない動きが現れてしまいます。
他には、
検査:片足立ちをしてもらい目をつむってバランスが維持できるのか?
検査をする理由:脳の全体の働きに誤作動が起こっている場合、バランスなどが低下し、ふらつきやめまいの原因になることや筋肉の緊張をコントロールできない原因となることがございます。
他には、
検査:お腹(内臓)に圧痛点はないか?
検査をする理由:内臓も筋肉なので、神経の働きが乱れている場合、内臓がはっている(お腹がはっている)場合があります。
他には、
検査:唾(つば)を飲み込んだ時に引っかかりがないか?
検査をする理由:神経が乱れていると、嚥下(唾を飲み込む)の働きが低下する傾向があり、飲み込み辛さや発声時の違和感が出現してきます。
その他にも、
検査:光(ペンライト)を目にあてた際、脳は過敏に反応(抵抗)するのか?
検査をする理由:もし交感神経と副交感神経神経のバランスが悪い場合は、過敏に脳が反応してしまい、まぶしすぎると感じてしまう場合があります。
検査:目玉が正常に動いているか?
検査をする理由:神経の働きに誤作動が起きている場合、目玉の動きも正常に動かない場合があり検査するとわかります。
など、これらの検査の例えはほんの1部にしかすぎません。
実際は30項目以上の検査項目があり、あなたの神経や脳の働きのどこが上手く働かなくなってしまっているのかを明確に検査していきます。
英語ではありますが動画がございますのでご覧ください。
下肢長反応検査
下肢長反応検査とは、足の長さを目安に神経学的エラー(脳のエラー信号)を調べています。
足の長さとは骨の長さを見ているのではなく、刺激(実際に患者様に触れたりする刺激、患者様自身に体を動かしてもらう刺激、言葉や五感、イメージなど脳が処理する情報の刺激)を加えることで脳が一時的にエラーを示し神経に正常な命令が送られず、足の筋肉の硬さが変化する状態を見ています。
それにより脳が一時的にエラーを起こしているのか、いないのかを特定していきます。
PRT(生体反応検査)テスト
このPRTテストは上記で説明した下肢長反応検査に似ていますが、仰向けで足の筋肉の硬さの変化を見る検査法になります。
下肢長反応検査と同じように、刺激(実際に患者様に触れたりする刺激、患者様自身に体を動かしてもらう刺激、言葉や五感、イメージなど脳が処理する情報の刺激)を加えることで脳が一時的に体へエラー信号を出すことで、足の筋肉の硬さが変化する状態を見ています。
そして足の筋肉の硬さが変化し足が揃わない場合は、脳から出されたエラー信号が神経の命令を不安定にさせ、神経にコントールされている筋肉の働きが正常に行われず力が入らなくなり、術者の抵抗に患者様が耐えることができなくななります。
動画がありますので一度ご覧ください。
※動画の情報元はPCRT(心身条件反射療法)です。
実際にこんなことが起きるのか?と不思議に思われる方もいると思いますが、人間の身体のメカニズム上普通のことなのです。
例えばかなり高い場所に行かれたときに足が竦んだり、腰が抜けそうになったり、反対に手には力が入り握りしめていたことはないしょうか。
そのときに意識では感じにくい無意識の領域で、筋肉の緊張パターンは変化しています。
この緊張パターンが足の筋肉に現ることで足が不揃いになり、力がうまく入らなくなります。
これらのメカニズムは目から入った情報に対して、脳の働きが不安定になり一時的にエラー信号を出すことで神経が正常に命令を伝えられず、筋肉の硬さが変化します。
ここまでをまとめると、「脳がエラーを起こす刺激を加えると体の筋肉の緊張パターンが変化する」となります。
このような検査を用いることで根本的な原因を特定します。
施術方法
当院では上記で説明した検査法を用いて、脳の誤作動(エラー信号)や神経の働きの調整を行なっていきます。
中々改善しない症状は、無意識のうちに生体内で、自動的に神経系に誤作動が起きるスイッチが入るようにプログラム化されています。
脳へ入力された情報により、脳そのものの働きが一時的に不安定になり、神経に対して正しい命令を送れないパターンを学習している状態です。
そのため石井堂の施術では、脳・神経系に注目し、様々な環境に適応できるようコントロールし、症状につながるスイッチが入らないように、無意識レベルの学習記憶を切り替える施術を行います。
その施術方法の1つにアクティベータ・メソッドを用いることがあります。
患者様一人一人の脳や神経の働きを安定させるために行う施術方法は異なりますので、一例としてアクティベータ・メソッドのご説明をさせていただきます。
アクティベータ。メソッドとは
神経の誤作動(体を不調に招くパターン)の調整に適している治療法になります。
このアクティベータメソッドはアメリカのドクターが開発し使用されています。
短距離陸上選手で世界記録保持者のウサイン・ボルト選手もこの施術法で治療及をされています。
石井堂グループでは、一般の患者様はもちろんの事
- 男子サッカー日本代表選手
- プロゴルファー
- プロ野球選手
- K-1ファイター
- プロダンサー
- 劇団員
- 音楽家
などのアスリート・アーティストの方にもご覧院頂き、このアクティベータ・メソッドを使って施術させて頂いております。
英語ですが動画がございますので、ご覧ください。
アクティベータ・メソッドの具体的な施術方法
大事なのは毎回検査をして刺激を入れることです。
アクティベータメソッドの最大の特徴は一つの刺激に対して毎回検査をすることです。
体の各部位にストレスをかけて筋肉の緊張パターンが変わる部位(神経に異常がある部位)のみに刺激を入れることです。
手順としては、
①アクティベータ・メソッド専用ベッドにうつ伏せになり、専用シューズを履きます。
②患者様に身体の色々な部位にストレスをかける動きをしてもらいます。
③防衛反応が生まれる部位(異常がある部位)を下肢長反応検査を使用し特定します。
④異常があった場合は、アクティベータ機器で正しい方向に刺激を入れます。
⑤再度同じストレスをかける動きをして異常が正常に切り替わった事を確認します。
⑥2~5を身体の各部位繰り返し行います。
アクティベータ・メソッドの効果
体を健康に保つのは脳と神経の働きです。
脳や神経の働きが良好な方は痛みやしびれ、こりなどの自覚症状に悩むことはありません。
反対に脳や神経の働きが不調な方は体が安定せずに様々な症状に悩まされます。
アクティベータ・メソッドは脳から神経に出された命令が正常に働きているか検査し、異常な状態を正常へと切り替え、様々な症状を改善します。
骨格や筋肉の異常はもちろん、内臓や自立神経系の疾患などもバランスがとれて、健康を引き出すことができます。
アクティベータメソッドの絵本がございますのでこちらもご覧ください。
※画像元はアクティベータネットワークジャパン
石井堂は結果(症状)に至るまでの、原因と過程に重きを置いている
石井堂グループは現れている症状よりも、なぜその症状が現れたのか?原因やそこまでに至る過程に注目し検査や施術しております。
本質的な原因となる脳や体への刺激(人間関係、環境、食事など)にはどのようなものが関係しているのか特定し、どこの神経に機能異常が起きているのか過程を調整することで、自然治癒力が最大限引き出されます。
結果(症状や病気)に対しては西洋医学の、痛み止めの薬、構造異常に対しての手術などが必要であり、当院は医療機関(医師)でないため行えません。
原因に対してのアプローチ(自然療法)も結果に対するアプローチ(西洋医学)もどちらも大切です。